開発計画・土地購入を進める前に

福岡市の開発許可に必要な
雨水流出抑制とは?

駐車場一時貯留、調整池、浸透施設、地下貯留など、計画地に合った雨水対策を検討し、開発後の雨水を安全に処理する必要があります。

建物や駐車場の配置を固めた後に雨水対策を検討すると、貯留容量が足りず、造成高・駐車台数・建物配置の見直しが必要になることがあります。


開発計画で、このようなお悩みはありませんか?

雨水流出抑制を求められた

役所との事前相談で、流量計算や貯留施設の検討が必要と言われた。

調整池が必要か分からない

駐車場貯留や浸透施設で対応できるのか、専用の調整池が必要なのか判断できない。

駐車場に雨水を貯めたい

通常は駐車場として使い、大雨時だけ浅く一時貯留する計画が成立するか確認したい。

放流先に流してよいか不安

道路側溝、水路、公共下水道などへ、計画流量を安全に放流できるか確認したい。

普通側溝と浸透側溝で迷っている

地盤条件や費用を踏まえ、どの方式が計画地に適しているか整理したい。

計画をやり直したくない

土地購入や建築設計の前に、必要な貯留容量と排水条件を把握したい。

雨水対策は、開発計画の初期段階で確認することが重要です。

開発面積、土地利用、造成高、集水範囲、放流先、下流水路の能力を整理し、必要貯留量と実際に確保できる容量を比較します。

雨水流出抑制とは

雨水流出抑制とは、開発区域に降った雨水が、河川、水路、道路側溝、公共下水道などへ一度に流れ出さないようにする対策です。

農地、山林、空き地などでは、降った雨の一部が地中へ浸透し、土地の表面にも一時的に滞留します。ところが、開発によって建物の屋根、アスファルト舗装、コンクリート舗装などが増えると、雨水が浸透しにくくなり、短時間に流れ出る量が増加します。

雨が降る→屋根・舗装から流出→敷地内に一時貯留→少しずつ放流
目的は、開発前より雨水を一気に流さないこと下流の側溝や水路への負担を抑え、道路冠水、周辺宅地への越流、敷地内浸水などのリスクを低減します。

福岡市における主な雨水流出抑制方法

雨水流出抑制施設は、大きく貯留型と浸透型に分けられます。計画地の条件により、単独または組み合わせて検討します。

貯留型施設

雨水を敷地内に一時的に貯め、放流口から徐々に排水する方法です。

  • 調節池・調整池
  • 駐車場貯留
  • 公園・広場・校庭貯留
  • 棟間貯留
  • 地下貯留槽
  • 地下空隙貯留施設
浸透型施設

雨水を地中へ浸透させ、敷地外へ流れ出る量を減らす方法です。

  • 浸透ます
  • 道路浸透ます
  • 浸透トレンチ
  • 浸透側溝
  • 透水性舗装
  • 空隙貯留浸透施設
浸透施設は、どの土地でも採用できるわけではありません地質、地下水位、現地浸透試験、擁壁や建物への影響、目詰まり、維持管理などを確認し、継続して浸透能力を確保できるか検討します。

開発面積1ヘクタールが一つの区分です

福岡市の雨水流出抑制資料では、開発面積を1ヘクタール以上と1ヘクタール未満に区分し、原則として検討する施設の考え方を整理しています。

開発面積原則として検討する施設実務上のポイント
1ha未満流域貯留施設または浸透施設
必要に応じて両者を併用
駐車場貯留、地下貯留、浸透ます・浸透側溝などを土地利用に合わせて検討します。
1ha以上調節池または調整池
流域貯留・浸透施設との組合せ
土地利用計画の初期から調整池用地、必要容量、放流施設を検討することが重要です。
面積だけで最終的な方式が決まるわけではありません地形、土地利用、放流先、下流水路の能力、雨水排水施設の整備状況などにより、具体的な対策は変わります。

駐車場一時貯留とは

駐車場一時貯留は、通常は駐車場として使用する部分に、大雨時だけ雨水を浅く貯める方法です。

駐車場面に高低差を設けて雨水を低い位置へ集め、放流口から少しずつ排水します。土地利用計画とうまく組み合わせることができれば、専用の大きな地下貯留槽や独立した貯留スペースを抑えられる可能性があります。

駐車場は「大きなバケツ」

駐車場の面積、計画高、勾配によって、実際に貯められる雨水量が決まります。

放流口は「蛇口」

放流口の幅、高さ、形状、水深によって、1秒間に排水できる流量が決まります。

福岡市資料では、駐車場の貯留限界水深は10cmが標準自動車の走行や利用者の安全、駐車場本来の利用機能を考慮して、貯留可能容量を設定します。
「駐車場面積×10cm」で終わらせないことが重要です駐車場に勾配があれば、最低点と外周部で水深が異なります。造成計画高を基に、水位ごとの面積と容量を確認する必要があります。

雨水流量計算で確認する主な数字

開発前ピーク流量

開発前の土地から流れ出る最大流量です。小規模開発では、許容放流量を設定する基準になります。

開発後ピーク流量

屋根や舗装を整備した後、対策を行わなかった場合の最大流量です。

許容放流量

敷地外へ放流できる上限流量です。小規模開発では、原則として開発前ピーク流量まで抑える考え方です。

必要貯留量

流入する雨水と放流できる量の差から、敷地内に一時的に確保すべき最大容量を求めます。

計画貯留容量

駐車場、調整池、地下貯留槽、側溝などで、実際に確保できる容量です。

放流先の流下能力

下流の側溝や水路が、計画した放流量を安全に流せるか確認します。

Q = 1/360 × f × r × A

Q:ピーク流量(m³/s) f:流出係数 r:降雨強度(mm/h) A:集水面積(ha)

福岡市資料では、洪水のピーク流量は原則として合理式によって算定します。小規模開発の流域貯留施設や浸透施設では、洪水到達時間を一律10分とする考え方が示されています。

必要貯留量は「増えた流量×10分」だけでは決まりません雨は10分で終わるとは限らず、少し弱い雨が長く続いた場合に必要容量が最大になることがあります。複数の降雨継続時間について計算し、最大値を確認します。

小規模開発で確認する主な計算条件

項目福岡市資料に示される基本的な考え方注意点
計画降雨流末が下水・海の場合など、下水10年確率を使用施設の種類、規模、放流先により適用条件を確認します。
洪水到達時間小規模の流域貯留施設・浸透施設は一律10分大規模開発や調整池では別の算定方法を用いる場合があります。
開発後流出係数小規模開発では原則0.90開発前流出係数は排水区ごとに確認します。
許容放流量原則として開発前ピーク流量まで抑制放流先の条件や直接流出域も含めて確認します。
駐車場貯留水深貯留限界水深10cmを標準勾配、車両動線、建物入口、安全な越流方向を反映します。
排水時間降雨終了後、原則2時間で排水できるよう放流孔を設定放流口を小さくしすぎると排水時間が長くなります。
排水区の流出係数は、所在地だけで決めつけない計画地がどの排水区に該当するか、役所との事前協議で確認した上で計算条件を確定します。

普通側溝と浸透側溝の違い

普通側溝

雨水を集めて放流先へ流す施設です。原則として、地盤への浸透能力は見込みません。

  • 地盤の浸透性能に頼らない
  • 放流口や貯留施設と組み合わせる
  • 縦断勾配を考慮した有効容量の確認が必要
  • 流下能力はマニング公式等で別途確認
浸透側溝

側溝周囲を砕石等で構成し、側面や底面から雨水を地中へ浸透させる施設です。

  • 現地浸透試験や地質確認が必要
  • 地下水位や設置可能範囲を確認
  • 目詰まりによる能力低下を考慮
  • 維持管理方法の検討が必要
側溝の「容量」と「流下能力」は別です側溝内部に何m³の水が入るかという容量と、1秒間に何m³流せるかという流下能力は、別々に確認します。

雨水流出抑制計画に必要となる資料

  • 現況測量関係
    現況平面図、現況地盤高、道路・水路・側溝の位置、放流先の底高、周辺地盤との高低差
  • 土地利用・建築計画関係
    配置図、土地利用計画図、建物屋根、駐車場、通路、緑地などの計画
  • 造成計画関係
    造成計画平面図、計画地盤高、縦断図・横断図、駐車場の縦横断勾配
  • 排水計画関係
    集水区域、雨水管、側溝、集水ます、放流口、放流先、余水吐きの位置と構造
  • 浸透施設を採用する場合
    地質資料、地下水位、現地浸透試験、透水係数、施設構造、維持管理計画
現況測量だけでは、最終的な駐車場容量を確定できない場合があります流量計算の初期検討には現況地盤高が必要ですが、最終容量は造成後の計画高を反映して確認します。数cmの高低差でも容量が変わるため、計画高確定後の再計算が重要です。

直接流出区域と放流先の確認

敷地全体の雨水を一つの貯留施設へ集める前提で計算していても、実際には駐車場へ流れない部分が生じることがあります。

  • 道路に面した車両出入口
  • 高低差によって貯留部へ流れない区域
  • 屋根排水が別系統となる部分
  • 擁壁上部、法面、緑地の一部
  • 建物周囲から直接道路側溝へ流れる部分

このような直接流出区域がある場合は、その区域から流出する量と、貯留施設からの放流量を合わせて確認する必要があります。

貯留容量が足りても、放流先が受けられなければ成立しません放流先の種類、接続高さ、下流水位、水路断面、縦断勾配、上流流量、逆流の可能性などを確認します。必要に応じて道路・水路・下水道等の管理者との協議を行います。

雨水計画で起こりやすい問題

1建物配置を先に固めてしまった

必要貯留容量を確保できず、駐車台数、建物位置、造成高、緑地などの見直しが必要になる場合があります。

2駐車場全面を一律10cmで計算した

勾配がある場合は場所によって水深が異なります。実際の計画高を反映した容量確認が必要です。

3放流口の寸法だけを決めた

大きすぎると許容放流量を超え、小さすぎると必要貯留量や排水時間が増えるため、容量との調整が必要です。

4浸透能力を根拠なく見込んだ

地質や地下水位、現地浸透試験等の根拠がなければ、浸透量を計画に算入できない場合があります。

5余水吐きと越流方向を決めていない

計画を超える降雨時に、建物入口、隣地、道路等へ危険な越流が生じないよう、安全な経路を設定します。

雨水流出抑制計画の進め方

STEP 1資料確認・現地条件整理
STEP 2集水範囲・放流先確認
STEP 3概算流量・容量計算
STEP 4役所との事前協議
STEP 5計画高反映・最終計算

1.資料確認・現地条件の整理

公図、測量図、配置図、造成計画、排水計画、道路・水路資料などを確認します。

2.集水区域と放流先の確認

敷地内の水の流れ、直接流出区域、放流先の位置・高さ・管理者を整理します。

3.概算流量・必要貯留量の計算

開発前後のピーク流量、許容放流量、必要貯留量、計画可能容量を比較します。

4.役所との事前協議

排水区、計算条件、流出抑制方式、放流口、貯留水深、放流先条件などを確認します。

5.造成計画高を反映した最終確認

CAD計画高を基に貯留容量、放流量、排水時間、側溝・水路の流下能力、余水吐きを再確認し、申請図書へ反映します。

あさひな行政書士事務所のサポート

福岡市を中心に、開発許可に伴う雨水流出抑制について、事前調査、役所協議、計算資料の整理、申請図書への反映を支援します。

開発許可・雨水対策の事前調査

開発面積、土地利用、排水区、放流先、必要となる流出抑制方式を整理します。

駐車場一時貯留の検討

駐車場面積、計画高、勾配、貯留水深、放流口を踏まえて成立可能性を確認します。

流量・必要貯留量の計算整理

開発前後のピーク流量、許容放流量、必要容量、計画容量の比較資料を作成します。

役所事前協議・申請対応

計算条件や排水計画について行政と協議し、協議結果を申請資料へ反映します。

関係専門家との連携

測量、造成設計、構造検討等が必要な場合は、土地家屋調査士、測量士、建築士等と連携します。

お客様説明用資料の作成

計算結果や計画の考え方を、図表や途中式を用いて分かりやすく整理します。

計算だけでなく、造成・道路・水路・農地転用等を含めて確認します雨水計画は、開発区域、接道、造成高、農地転用、盛土許可、道路・水路協議などと関係します。計画全体を見ながら手続きを整理します。

よくあるご質問

1ヘクタール未満なら調整池は不要ですか?

福岡市資料では、1ヘクタール未満は原則として流域貯留施設または浸透施設を検討する考え方ですが、必ず調整池が不要とは限りません。放流先、土地利用、排水施設の状況等によって個別に判断されます。

駐車場に雨水を貯めることはできますか?

可能です。ただし、必要貯留量、駐車場面積、計画高、勾配、最大水深、放流口、排水時間、余水吐き、安全な越流方向などを確認する必要があります。

駐車場全面に10cm貯めればよいですか?

一律10cmで計算できるとは限りません。勾配がある場合は地点ごとに水深が異なるため、計画高を基に実際の貯留容量を求めます。

普通側溝でも雨水流出抑制はできますか?

普通側溝自体に浸透機能はありませんが、駐車場等に一時貯留した雨水を普通側溝へ集め、放流口から少しずつ排水する計画は検討できます。

浸透側溝を設置すれば貯留施設は不要ですか?

浸透能力が必要な流出抑制量を満たせるかによります。現地浸透試験、地下水位、設置可能範囲、目詰まり等を考慮して算定し、不足する場合は貯留施設を併用します。

流量計算には確定測量が必要ですか?

初期の流量検討には、現況高、側溝・水路、放流先等を把握する現況測量が重要です。最終的な開発区域面積や申請図面の確定には、境界確定の状況も関係します。

建築計画が固まってから相談してもよいですか?

相談は可能ですが、必要容量が確保できない場合は配置や造成高の変更が必要になります。土地購入前または基本計画の段階での確認が安全です。


土地購入・建築計画を固める前に
雨水流出抑制の見込みを確認します

開発面積だけでなく、駐車場の計画高、集水範囲、直接流出区域、放流口、側溝・水路の能力まで確認し、役所協議と申請に向けて整理します。

・駐車場一時貯留が可能か確認したい
・調整池や地下貯留槽の必要性を知りたい
・流量計算、必要貯留量を検討したい
・普通側溝と浸透側溝を比較したい
・福岡市との事前協議を依頼したい

雨水流出抑制の事前相談をする





あさひな行政書士事務所

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福岡県福岡市中央区六本松2丁目3−21 ルポ六本松1009

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